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アロマの研究・調査

基剤|Base products

基材によって異なる精油成分の皮膚透過性

精油にはさまざまな活用法があります。芳香浴以外にもキャリアオイルにブレンドしてトリートメントをしたり、浴槽に滴下して沐浴をしたり、エタノールや精製水で希釈してオリジナルのコスメを作ったりと、肌に塗布する方法も少なくありません。精油成分を水、エタノール、ホホバ油、オリーブ油に希釈した時の皮膚への透過性の違いを調べた研究データをご紹介します。

今回の実験に用いられた精油成分では、どの成分も共通して、キャリアオイルを基材とした場合よりも、水を基材とした場合のほうが、皮膚への透過性が高いということがわかりました。

実験方法

実験では、実際のヒトの皮膚(角層)の代わりに、脂溶性の膜であるシリコーン膜を用いました。また、精油成分はオイゲノール、シンナムアルデヒド、チモール、1,8シネオールを、基材には水、エタノール、ホホバ油、オリーブ油を使用しました。今回は、1,8シネオールの結果をご紹介します。

1,8シネオールの透過性

精油成分である1,8シネオールをホホバ油と水で希釈した場合の皮膚への透過性を比較すると、ホホバ油の2.1×10⁻⁷(cm/s)に対して水では13×10⁻⁷(cm/s)と、高い透過性を示しました。またオリーブ油やエタノールよりも高い透過性でした。

1,8シネオールの透過性

基材によって異なる皮膚への透過性

実験の結果から、精油成分の皮膚透過性は基材によって大きく異なり、ホホバ油やオリーブ油で希釈した場合より、水で希釈した場合の方が表皮の中へ浸透しやすいことがわかりました。

基材によって異なる皮膚への透過性
イメージ図

精油を水で希釈して用いる際には、皮膚透過性と各精油の特性を十分考慮し、使用目的に合った濃度で楽しむことが大切です。

原著論文「香料成分の皮膚透過性に及ぼす基材の影響.藤堂浩明、守屋卓幸、井上晴幾、須釜猛、杉林堅次.アロマテラピー学雑誌、Vol.14, No.1, 37-45, 2014」