会員専用ページ

アロマの研究・調査

抗菌|Antibacterial

精油の制菌作用

精油のもととなる植物香料は、紀元前から防腐剤や感染症対策などに用いられてきました。防カビ・制菌作用が高いといわれる精油がどれほどの抗菌力を発揮するのか、実際にテストした研究データをご紹介します。
テストをした20種類の精油から制菌作用の高かった上位10種類を選出して、新たに制菌作用を調べたものが以下の表です。今回は、テストした菌のなかから浴室や食品に発生するカビなど、日常生活とかかわりの深いものを5種類ピックアップしてまとめました。
浴室のカビ(クロカビ)にはティートリーやラベンダー、水虫の原因となる菌(白癬菌)にはカモミール・ローマンやティートリーなどが優れていることが明らかになりました。精油の微生物に対する作用を知って、日々の生活に役立ててみましょう。

テストした菌と精油の種類

精油名/菌の種類 白癬菌 クロカビ アオカビ ユーロチウム・
シバリエリ
黄色ブドウ球菌
水虫やたむしなどを
引き起こす病原菌
浴室のタイルの
すきまなどに
発生するカビ
食品に発生する
青緑色のカビ
書庫などに発生するカビの原因菌 傷口などが化膿する
原因菌
ティートリー
ユーカリ・ラディアータ -
シナモン
タイム
カモミール・ローマン - - -
カモミール・ジャーマン - - -
ラベンダー -
ヒノキ - -
ラベンサラ - - -
フェンネル -

☆全面阻止(38mm)  ◎20mm以上  ○10~19.9mm  △5~9.9mm  – 0~4.9mm

制菌作用の調査方法

今回の実験は「ハロー法」で制菌作用を調べました。ハロー法とはシャーレの培地に菌を塗りつけ、精油を吸収させたペーパーディスクを中央に置いて菌を培養する調査方法です。培養後、ペーパーディスクのまわりにできた円は精油が菌の繁殖を阻止した部分で、この円をハロー(阻止円)と呼び、直径が大きいほど制菌作用が高いことになります。

制菌作用の調査方法

原著論文「20種の精油の微生物に対する制菌効果.川上裕司、橋本一浩、福田安住、菅沼 薫、新井 亮、熊谷千津、ケイ武居、野田信三、野松慶子、野村美佐子、福島明子、藤田晶子、松田都子、和智進一、山本芳邦.アロマテラピー学雑誌、Vol.12, No.1, 66-78, 2012」