アロマテラピー検定・資格の認定、学術調査研究の実施
健康|Health
受験や試験勉強のような場面では、効率よく記憶して、それを鮮明に思い出すということも大切になります。睡眠が記憶に影響を与えるとよく言われていますが、そこに香りによる影響を与えることはできるのでしょうか。
今回は、ローズオットー精油などに含有されている芳香成分であるフェニルエチルアルコールを使用して、香り刺激が記憶の固定に影響を与えるかどうかを調べた実験を紹介します。本実験では、睡眠時に香りを与えた場合、与えなかった場合よりも前日に学習した内容を記憶していた割合が高いという結果が出ました。
※本実験は一つの芳香成分における結果です。本成分が含まれている精油を使用した場合の実験結果は異なる可能性があります。
20~30代の男女18名を2群(香り※1ありまたは香りなし)に分けて実験を行った。
学習※2
睡眠
学習内容の確認
※1 香り:フェニルエチルアルコール1%(ローズオットー精油などに含まれる芳香成分)
※2 学習:パソコンを使用した神経衰弱(物の位置の記憶)
※3 刺激:香りまたは溶媒を鼻マスクで嗅がせる
学習時に香り刺激を与え、眠るときにも同じ香り刺激を与えた状態にすると、学習した内容を翌日記憶していた割合が、有意に高いという結果が得られました
論文:Rasch B, et al. (2007) Odor cues during slow-wave sleep prompt declarative memory consolidation. Science 315(5817):1426-1429.