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ティートリー精油の抗ニキビ作用

「ニキビ」と呼ばれる尋常性痤瘡(ざそう)は、日本では90%以上の人が経験するというデータがあります。ニキビができやすい思春期を過ぎてからも、「大人ニキビ」に悩む人も珍しくありません。ニキビの原因は、皮脂の過剰分泌や毛穴の詰まり、常在菌であるアクネ菌の影響など、さまざまな因子が考えられます。また、ストレスや不規則な生活、誤ったスキンケアなどにより症状が悪化することもあるため、注意が必要です。
今回は、多くの人を悩ませる肌トラブルのひとつであるニキビに、ティートリー精油を用いた研究データをご紹介します。

実験方法

  • 対象:軽度から中等度のニキビ外来患者60名(15〜25歳)。
  • 方法:対象をランダムに、①ティートリー精油を5%に希釈したジェルを使用する群、②ジェルのみを使用する群に分け、両群とも1日2回、患部にジェルを塗布し、20分後に水で洗い流した。
  • 期間:45日間続け、塗布開始前および開始後15日ごとに総ニキビ数などを測定した。

実験結果

ティートリー精油を使用した群の総ニキビ数の変化

ティートリー精油を使用した群の総ニキビ数の変化

ティートリー精油を使用した群は、総ニキビ数(被験者あたりの平均値)が開始前の21.16から11.33となり、有意差が認められました。
※ジェルのみを使用した群は、平均値が開始前の19.53から17.23となり、有意差は認められませんでした。

ニキビができる仕組み

ニキビができる仕組み
イメージ図

注意事項

AEAJでは、精油の希釈濃度について、ボディトリートメントの際の目安を1%以下、顔に使用する際の目安を0.1~0.5% 以下と定めています。肌タイプや体調などに応じて、希釈濃度を調整するようにしてください。

Enshaieh S, Jooya A, Siadat AH, Iraji F. The efficacy of 5% topical tea tree oil gel in mild to moderate acne vulgaris: a randomized, double-blind placebo-controlled study, Indian J Dermatol Venereol Leprol, 73(1),pp.22-5(2007)