STORY01

中学生のとき吹奏楽部で児童養護施設を訪れたのですが、演奏をはじめた途端、それまで無表情だった子どもたちがパッと笑顔になって……それ以来“音楽の力”に魅了され、「音楽で人を癒す仕事がしたい」と思うようになりました。オーケストラやアンサンブル(合奏)で演奏するときは、目、耳、指を使いながら全体の進行も意識しなければならず、いくつもの神経回路をフル稼働させます。また、私が演奏しているホルンはとても難しい楽器で、息を吹き込む角度や強さを決めるのにとても頭を使います。そのため演奏前には、ローズマリーの香りで頭の中の雑念を払い集中力を高め、演奏後はラベンダーやクラリセージの香りでリラックス。普段から五感を研ぎ澄ますようにも心がけていますが、アロマに包まれるたびに想像力が刺激され、私の演奏によい影響を与えてくれている、と感じています。

STORY02

20代半ばごろ、演奏会やレッスンの予定を詰め込みすぎて体調を崩したことがあったんです。そのときハーブティーを飲み始めたらすごく癒されて、そこからアロマテラピーにも興味を持ちました。音楽、ハーブ、アロマは「癒し」という部分でつながっていることを感じ、いつか結び付けたいと考えてアロマテラピーの資格取得を目指しました。聴いてくださる方が安心して音楽も香りも楽しむためには、きちんとした知識や学びが不可欠だと思ったんです。今年の2月、はじめて開いた「香りのコンサート」では、私が「冬」をテーマにブレンドした香りをピアニストの方に渡し、即興で曲を作ってもらいました。降りしきる雪を暖かい部屋の窓から見ているイメージで、マンダリンやモミの精油を使いましたが、そのイメージを伝えなくても不思議と同じ景色が浮かんだそうです。出来上がった曲は想像通りで、とても幸せな気持ちになりました。

STORY03

「音楽で人を癒す」活動の一環として、東日本大震災以降チャリティーコンサートを行っています。私自身、子どものころに阪神・淡路大震災を経験したためか居ても立っても居られなくなり、音大の友人や仕事仲間に声をかけて始まったコンサート。これまでに10回開催し、今では20人の出演者と100人のお客さまで毎回盛り上がっています。また、年に1度被災地へ行き、仮設住宅の集会所や高齢者施設、養護施設などでの演奏も行っています。こちらは小規模で、演奏や歌を楽しんでもらった後に集まった方々とお話しをしながら交流もしています。元気になってもらいたいと思い訪ねていますが、逆に私たちが元気をもらうことも多いんですよ。そこで、音楽だけではなく「アロマでも何かできないかな」と思い、アロマハンドセラピストの資格を取りました。次にお伺いしたときは、お話ししながらハンドトリートメントができたらいいなと今からワクワクしています。

STORY04

ホルンを教え始めた当初は、生徒とどう向き合えばよいのか迷うこともありました。でも経験を積むうちに、「どうしても出なかった音が出せるようになった」とよろこぶ顔を見たり、演奏技術とともに成長していく生徒を見ることが私のやりがいに変わりました。中学・高校の吹奏楽部で教えることも多いのですが、ホルンは上達するのに時間がかかる楽器なので、粘り強く練習を続けることが必要です。なかなか上手くならずに投げ出しそうになっても、「もう少しだけ頑張ってみよう」と寄り添うことで、驚くほど上達する子もいるんですよ。ちょっとしたことでポジティブに変わる子どもたちを見てきて、そこに香りの力を取り入れたらもっと可能性が広がるんじゃないかな、と感じています。次の目標は、アロマテラピーインストラクターになって「香育」にチャレンジすることです。

AEAJ 公益社団法人 日本アロマ環境協会

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