2014.4.25

タッチングでつながる
親子の絆、地域の絆。

プロフィール

松島葉子さん

東京

  • 産科クリニック勤務
  • アロマセラピスト

42歳でアロマテラピーアドバイザー、43歳でアロマテラピーインストラクター、44歳でアロマセラピスト取得。49歳の時に児童館でのタッチング講習を開始し、50歳で子育てサロンでのボランティアを始める。

アロマ+タッチングがもたらすもの

子育てサロンや児童館で、赤ちゃんへのタッチング※1(ベビーマッサージとも呼ばれます)の指導のボランティアを行っています。芳香浴をしながら、タッチングを通じて赤ちゃんとコミュニケーションを取ってもらうもの※2ですが、香りに接することで、お母さんたちの気分転換にもなっているようです。いまは核家族が多く、地域全体で子育てをするということも少ないので、子育て中のお母さんはどうしても家にこもりがちです。一日中赤ちゃんと一対一の関係では不安になることもあります。そんな時、近くの児童館などで地域の人と話したり、同じように子育てをするお母さん同士でつながり合うことで、大きな安心感がうまれるのです。

資格を活かした第一歩、
を踏み出すまで

以前、医大で新生児医療の先生の秘書をしていた時、医療関係者を対象にした赤ちゃんへのタッチングを学ぶ機会があり、同じ時期にアロマセラピストの資格も取りました。また、そのような環境の中で新生児・乳児についての情報も得ることができ、その後の産科クリニックでの仕事に結びついていきました。産科クリニックにはアロマセラピストとして勤務していますが、続けるうちに仕事や人間関係にも幅ができて、地域の子育て支援の一環として赤ちゃんへのタッチングなどを教えて欲しいという要請があり、現在のボランティアにつながりました。

自分の「子育ての経験」が
少しでも役立てられたら

タッチングを教えながら、私自身の子育ての経験も話します。「こんなときはこういうやり方もひとつのアイディアね」など、失敗談を交えて伝えることで、若いお母さんたちの悩みや不安に応えています。子育てサロンに集まるお母さんたちはそれぞれに違う悩みを持っていて、後で考えたら取るに足らないこともあるかもしれませんが、その時は、当人にとって最大の悩みなんです。同じようなお母さんたちの話を聞いて、自分だけの悩みではないことや、小さな失敗で自信をなくす必要はないのだと感じてくれるとよいですね。また、おしゃべりがあまり得意でなく、公園などでなかなかママ友を作れないお母さんも、タッチングという共通の活動を通してなら自然と輪の中に入ることができると思うんですよ。そうした場としても広げていきたいですね。

女性の能力を、もっと社会に

いま、子育てのために一時的に仕事を離れたり、やむを得ない理由で退職したお母さんも多くいます。意欲も能力もあるお母さんたちのスキルはいろいろな形で社会に役立てられると思っています。例えば、洋服のパタンナーの仕事をしていたお母さんと裁縫が得意なお母さんが、子育て経験を活かして動きやすいベビー服を作ってみたら…とか。そういう女性の力を埋もれさせるのはもったいないと思っています。子どもを持つ多くの女性が、子育ての期間を楽しみながら、自らの能力を埋もれさせないような仕組みづくりができればいいなと思っています。

※1 タッチング(=触れ合い)…相手の身体に触れることで受容感や安心感を与える行為
※2 AEAJでは、安全性の観点から、3歳未満の乳幼児には芳香浴法以外のアロマテラピーは行わないようおすすめしています

※記事はすべて取材当時の情報です。

プロフィール

松島葉子さん

東京

  • 産科クリニック勤務
  • アロマセラピスト

42歳でアロマテラピーアドバイザー、43歳でアロマテラピーインストラクター、44歳でアロマセラピスト取得。49歳の時に児童館でのタッチング講習を開始し、50歳で子育てサロンでのボランティアを始める。

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