ファッションモデルを続けてきて、結婚して、母になって……人生のステージが変わるたびに、その延長線上に新しい仕事が広がりました。出産を機にママモデルとして等身大の自分を表現する場ができ、家族のためにつくる食事やオフの過ごし方など、日々の暮らしを通して発信する機会が増えています。仕事も生き方も自分で選択していることではありますが、最近は自然の流れに身を任せているようにも感じます。若い頃は、なんでも「頑張る」ことがいいことだと思っていたのですが、今は少し力を抜いて、リラックスした方が仕事も家庭もうまくいくような気がしていて。手を抜くのではなく、「大変だけど、何とかなる」と思える自分を常に保っておくこと。そのために、“香り”で頭や気持ちを緩ませるんですよ。

私が生まれ育った北海道は自然がいっぱいで、広々とした畑や、日高山脈の美しい稜線を眺めながら毎日を過ごしていました。東京に来て、はじめは「どうしてわざわざ山に登るの?」と思いましたが(笑)、子どもが生まれてからは家族でキャンプを楽しんだり、少し大きくなると登山にも挑戦するようになりました。山道に入ったときの、緑のむせかえるようななんともいえないにおいや、土のにおい。昔は気にも留めなかったのに、懐かしくて、いとおしくて、自然の香りが自分の大切な一部なんだってことに気づきました。山で深呼吸すると、身体が内側から緩んでいくのを感じます。子どもたちも小さなころから何度も一緒に来ているので、記憶の中にきっと山のにおいが刻まれているんじゃないかな。いつか巣立っていくときに、このにおいと一緒に家族との楽しい思い出をいつまでも持ち続けてくれればいいな、と思いながら、山で過ごす“家族の時間”を大切にしています。

「美味しい」とか「いい香り」と思うものが、年齢を重ねるごとにナチュラルなものへシフトしてきたんです。選べるのなら、自然由来のものを使いたい。オーガニックの食材や天然の香りの心地よさに一度触れてしまうと、「余計なものは要らないな」って気持ちになって、どんどんシンプルになっていくんですよね。子どもが生まれてから特に“食”に気を遣うようになり、見た目にこだわるよりも、とにかく身体によい食材を選び、どうしたら素材の味を引き出せるかと調理法を考えています。私の母が食事に手間暇をかける人だったので、そうした意識が私の中に根付いているんだと思います。母も、家族のことをあれこれ思い浮かべながら“身体によくて美味しいもの”をつくってくれていたんだなあと。いまは自分がそのバトンを受け継いで、子どもたちに渡していけたらと思っています。

北海道はハッカ油が有名ですし、昔から精油を香らせて楽しんだりはしていましたが、限られた使い方しか知らなくて余らせてしまうこともあったんです。アロマテラピー検定の学びを通して、どの精油がどんなことに使えるかという知識の幅がぐっと広がりましたし、正しい濃度の“基準”が分かり、いろいろな場面で迷わず活用できるようになりました。気分や季節に合わせて精油を選んでバスソルトをつくったり、消臭用にミントの精油でスプレーを常備しておいたり。車のにおいが苦手な子どもたちから「あのスプレーないの?」と聞かれて、あわてて家に取りに戻ることもあるんですよ。調合されて売られているものもありますが、暮らしの折々で香りを選んで、より自分らしく取り入れるって、素敵なことだと思いませんか。

AEAJ 公益社団法人 日本アロマ環境協会

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