アロマテラピー検定・資格の認定、学術調査研究の実施

イベントレポート

2016/09/02

地区イベント アロマセミナー2016 in 札幌

日時:2016 年7月10 日(土)13:00~15:40

場所:北海道自治労会館/北海道札幌市

参加者:109名

会員協力(ハンドトリートメントコーナー):8名

 

 札幌会場ではあいにくの雨の中の開催となりましたが、多くの方がお集まりくださいました。

 セミナー1では、「日本産アロマの成分と可能性」と題し、正プラス代表取締役の稲本正先生にお話しいただきました。稲本先生がアロマテラピーを知るきっかけとなったのは、英国王立キューガーデンの当時の園長サー・ドクター・プランス氏との出会いでした。樹木の生命力にはアロマ(エッセンシャルオイル)が深くかかわっていることを知った稲本先生は、プランス氏の紹介でブラジルのアマゾンにいたローズウッドの研究者のもとを訪れ、その後世界中の森を巡って樹木の調査研究をし、日本産アロマの研究に至ります。

 日本には、世界に誇れる様々な精油原料植物があります。そのひとつであるクロモジ精油の香りを参加者の皆さんにムエットで実際に嗅いでいただき、クロモジ精油をつかった実験(不眠に関する実験や、肌荒れに関する実験)をご紹介。また、木部と葉部では共通する成分が少ないというヒノキ精油や、ネロリドールが含まれているヒメコマツ、ミズメザクラをつかった実験など、数多くの研究結果を通じて、日本産アロマのすばらしさをお話しいただきました。

 日本は森林生態系が豊かな樹木の宝庫。それはつまりアロマの宝庫といえます。木を間伐し、アロマを採る。間伐すると下草が生えてきて、多くの虫や鳥が住むようになり、豊かな生態系をつくりだす。アロマをつくると同時に、山を健康で美しくできる。人も森も美しく健康にするという大きな視点で精油をとらえているお話しがとても印象的でした。

■参加者の声

・和精油の勉強をもっとしたくなりました。

・日本にもたくさんの良い香りがあることを知り、使っていきたいと思いました。

・アロマと森林(環境)の両方の話を聞けて、大変参考になりました。




講師の稲本先生


 セミナー2では各会場の共通セミナーである「調香(ブレンド)の方法と実体験~香りのブレンド、無限の可能性~」を、元(株)資生堂チーフパフューマーの寺嶋有史先生にお話しいただきました。ジャン・カール方式とよばれる香りの記憶の学習法の紹介に、参加者は興味深く耳を傾けていました。セミナー後半はブレンド実習です。慣れないブレンドにどのようにしたらいいかとまどっている人も、先生のアドバイスで時間内に完成することができました。完成した香りを同じグループの人同士で嗅ぎ比べ、感想を述べ合うなど、ワークショップならではの楽しさも感じていただけるセミナーとなりました。

■参加者の声
・自然の香り、合成香料などの違いなど、色々聞けて良かったです。
・ブレンドの難しさと面白さを経験できました。
・とても楽しかったです。普段使えない精油が使用できました。


講師の寺嶋先生


調香(ブレンド)実習の様子

稲本先生、寺嶋先生、イベントにご参加いただいた皆さま、また、アロマハンドトリートメント体験コーナーにスタッフ協力いただいたアロマセラピストの皆さま、本当にありがとうございました。