STORY01

私たちの所属するソニーは、人々から感動や共感を得た上で価値を感じてもらえるようなモノづくりを目指しています。それには人間の感性に働きかけることが重要と考え、視覚や聴覚を刺激するたくさんの製品を開発してきました。五感のうち、嗅覚に着目したのは今回はじめてですが、嗅覚は他の感覚と違って感情に深く関わる大脳辺縁系に直接伝わるため、エンターテインメントの観点から非常に期待が持てます。また、視覚や聴覚は光や音という物理的なシグナルで伝わりますが、嗅覚は香りという分子を化学的なシグナルで伝達します。この化学的な仕組みの製品化は、ソニーをはじめ世界のエレクトロニクスカンパニーでまだほとんど扱っていない領域で、私たちのチームはそこに挑戦しようと思いました。そうして開発したのがスティック型のアロマディフューザー「 AROMASTIC(アロマスティック) 」です。香りを通して人々が楽しいと感じたり、幸せな体験をすることがこのプロジェクトの目的ですが、天然のアロマを使い、アロマテラピーのホリスティックなアプローチ※で「内面から幸せになる」ことを設計コンセプトに加えました。

STORY02

「ウォークマン」が音楽と人の関係を大きく変えたように、「AROMASTIC」も、複数の香りを外に持ち出しその時々の気分やシチュエーションに合わせて香りを楽しむという、ライフスタイルに踏み込んだものにしていきたいと思っています。世の中の技術はどんどん進化して、生活はより便利になっている一方、ストレス社会が問題になっています。私たちは、便利さだけでは解決されないエモーション(感情)の部分に取り組みたいと考えています。気づかないうちに心と身体のバランスを崩してしまうかもしれない忙しい人たちでも、香りを使えばオンとオフをうまく切り替えられる。いつでもどこでも手軽に使えて、一瞬でリフレッシュできるような、香りだからこそできるエンターテインメントで、毎日が少し幸せになる“香りと人の新しい習慣”をつくっていけたら、と思っています。

STORY03

はじめは本を読んだりして企画を立てていたのですが、製品のプロトタイプをつくる段階ではしっかり勉強し直した方がいいね、ということになり、資格取得の勉強をはじめました。
私(角田さん)はもともとアロマに興味がありましたが、アロマテラピー検定の勉強をはじめる前は、好きな香りばかり選んでいて、なぜそれが好きなのか、どんな因果関係があるのかなどは考えていませんでした。今では自分の状態によって嗅ぎたい香りが違ってくることに気づき、「今、私は疲れているんだな」とか、「やる気を出したいんだな」とか、体調のバロメーターとしても香りを活用しています。より踏み込んだ香りの使い方を知れたからこそ「こんな製品があったら」という具体的な発想につながったのかもしれません。
僕(藤田さん)は歴史が好きなので、古代の王族が香りを神への捧げものに使ったとか、ミイラづくりに使用されていた精油の話から興味が広がりました。この香りにはどういう効用があって、ということを体系的に理解することももちろん重要でしたが、香りについて勉強することは、人の営みや暮らし方に触れることにつながり、自分との接点が発見できたし、考え方の幅が広がりました。

STORY04

いま、ワークスペース(職場環境)の改善はどこの企業でも課題になっていると思います。ゾーニングを取り払ってオープンにしたり、無機質な素材よりも木のぬくもりを感じられる机や椅子を選んだり。その方がリラックスできて、打ち合わせの会話が弾むということが実際あるんですよね。私たちの会社にも一部、森をイメージした共用スペースがあるのですが、デザインや機能性を踏まえた建物の設計の中に、香りという要素も取り入れるべきだなということは、アロマテラピーの勉強をして気づきました。心を動かす製品アイデアを生み出す場所として、いつでもエモーション(感情)を研ぎ澄ませておくために、社内コミュニケーションの活性化にもアロマテラピー検定で得た知識や経験を活かしていきたいですね。

※ アロマテラピーのホリスティックなアプローチ…身体に起こるトラブルを、部分的にではなく、心理面や体質を含めた全身的、全人格的なものとしてとらえ、アプローチすること。

AEAJ 公益社団法人 日本アロマ環境協会

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