アロマテラピーとパン作りの教室をはじめて5年目になります。はじめはパン作りの方が人気で、「私が本当にやりたいのはアロマテラピーなのに」と焦る気持ちもありました。パンは身近で「すぐに食べられる」というのが魅力ですよね。でも、すぐに役立つという意味ではアロマテラピーも一緒。夏の間は虫よけ、花粉症の時期にはスプレー、バスソルトや石鹸など、明日から使えるものがたくさんあるのに、難しいものだと思っている方が多くて。だからパン教室で、アロマの話も織り交ぜるんです。例えば、紅茶(アールグレイ)の入ったパンを作って「このフレーバーにはベルガモットが使われているんですよ」とベルガモットの精油を嗅いでもらい、効用や、どんなときに使えるかという説明をすると、皆さんすごく興味を持ちます。もともと自然の素材を好まれる生徒さんが多いので、少し話を広げるとアロマテラピーの良さを直感的に分かってもらえるんですね。そうやって少しずつアロマテラピー教室の生徒さんも増えてきました。

成分などの科学的な研究が進んでいることもアロマテラピーに魅かれた理由ですが、それ以上に、人と人との“つながり”に欠かせないものだと感じています。息子が幼い頃、お腹の調子が不安定でしばらく通院したことがありました。処方薬を飲んでも思うようによくならず、痛くて夜通し泣くんです。かわいそうだと思いながらも、私自身も寝不足になってイライラ……そんな時、息子の背中や手、お腹を優しくトリートメントしてあげたら、二人の間にあったギスギスした空気がふっと和んだんです。トリートメントが痛みを和らげたということもありますが、肌が触れ合うことでお互いの気持ちが滑らかになる瞬間があって、「これがアロマテラピーか!」という閃きがありました。忙しい毎日の中で、言葉ではなかなか伝わらないことも、アロマとタッチングで気持ちを通わせることが出来る。それを実感したとき、もっとアロマテラピーを知りたい、伝えていきたいと思いました。

今の教室をひらくまではずっと専業主婦で、仕事でバリバリ活躍している同級生を「うらやましいな」と思うこともありました。出産・子育てでアロマテラピーの勉強を中断していた時期があり、「もしもあのまま勉強を続けていたら、今頃アロマセラピストとしてもっと活躍していたかも」って。いま、改めてアロマセラピストの資格取得を目指しているのですが、勉強を続けるうちに、いろいろな人生経験がアロマセラピストには必要だと考えるようになりました。身体だけではなく心も癒す仕事なので、どんな経験が役に立つか分からない。出産や子育てを通して得た経験も、これからの私のキャリアに活かされていくのだと思います。大切なのは、どんな状況にあっても意欲を失わず、少しずつでも前進すること。そうすると誰かが見ていてくれて、次につながる道がひらけていくんですよね。「急がば回れ」という人生訓も、アロマテラピーの勉強を通じて学びました。

お母さんになると、自分の時間を楽しんだり、贅沢な気分になれることが少なくなりますよね。私は周りのサポートもあって何とか仕事も軌道に乗りつつありますが、子育てでやりたいことを諦めてしまったり、世間から取り残された気持ちになっているお母さんは少なくないと思います。だから私の教室では、親子はもちろん、お母さん自身に楽しんでもらうことを心がけています。お母さんたちの「やってみたい」という気持ちを引き出したり、似たような興味を持っている人同士をつなげたり。私の教室が、ママたちがもっと輝くための後押しになればいいな、と思っています。

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AEAJ 公益社団法人 日本アロマ環境協会

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